Authorbluefish2017

【No10】国によって役割が変わる10番のスタイルが熱い!

サッカープレーヤーが付ける背番号、特に10番には意味があり、10番をつけることには一定のステータスがあります。通称【No.10】(ナンバーテン)とも言われますが、この10番は国によって役割が少し違うようです。国によってスタイルと役割が違う10番について、詳しくなりましょう!

‘10番’と聞くと、誰を思い浮かべますか?ペレ?ジーコ?マラドーナ?人によって思い浮かべる選手は違うと思うのですが、サッカー王国であるブラジルでは、10番にはどんな意味があるのでしょうか?ブラジルの10番は、「エースナンバー」と認識されています。

そもそも10番が特別な意味を成すようになったのは、ブラジルの「ペレ」という偉大なスーパースターが出現した時からです。ペレがいなければ10番はただの10番。ペレのようなチームのエースが10番をつける、それがブラジルのスタイルなのです。

欧州のイタリアでは、どんな選手が10番をつけるかと言うと、主に「ファンタジスタ」がつけるのが一般的のようです。ロベルト・バッジョやデル・ピエロのような創造性豊かでファンを魅了するプレーヤーが10番を背負う。イタリア代表、またはイタリアのチームの試合観戦をする時は、ファンダジスタの10番に注目です!

同じく欧州のフランスでは、「司令塔」が10番をつけることが多く、フランスの10番で過去に有名だったのは、プラティニやジダンと言ったところでしょう。相手を寄せつけない長短のパス、そして時には自分で切り込んでシュート。まさにチームを統率する司令塔に相応しい番号と言えるでしょう。

因みに我ら日本では、いままでにどんな選手が10番を背負ってきたのでしょうか?ドーハの悲劇の時には「ラモス」、ジョホールバルの奇跡の時は「名波浩」、その後は日本で過去最高のファンタジスタと称される「中村俊輔」。時代によって日本の10番のスタイルが違うようですね。

国によって、また時代によって10番の役割やスタイルが違うので、10番に注目するだけでサッカー観戦がより興味深くなるのは間違いありません。次の観戦時に、両チームの10番には注目ですよ!

【GK】ゴール前の最後の砦ゴーリーの意外な仕事に注目!

文字通りゴールを守るGK(ゴールキーパー)。ゴール前の最後の砦となり立ちはだかるゴーリーに注目すると、サッカー観戦がより興味深いものとなりますよ。

ゴールキーパーは、ペナルティ・エリア内であればいつでも手を使ってボールを処理できるわけで、11人の中では特有の存在となっています。そのGKの何に注目すれば良いのか、いくつかの点を挙げていってみますね。

(1)コーナーキック時の守備範囲
GKは、コーナーキック時に上がってきたボールをパンチング又はキャッチングで処理する必要がありますが、GKによって守備範囲が全然違うんですよね。その守備範囲に注目してみて下さい。守備範囲が広いGKは、かなり遠くに飛んだボールでもパンチングでクリアします。しかし、無理をするとリスクを犯すことに。上手にパンチングできなかった、又はクリアできなかったなんてことになれば、すぐにピンチを招くことになるからです。GKの守備能力は非常に重要なんですよね。

(2)試合終了間際のコーナーキック
スコアが負けている状況で、試合終了間際にコーナーキックを得たとしましょう。どうせ負けているのですから、ゴールを開けてでも点を取りに行く積極的なGKがいます。実際にそれで点を取れることは多くないのですが、リスクを犯して点を取ろうとする姿には感動しますし、コーナーキックを弾き返されたらどうしようと思うドキドキ感もたまりません。

(3)DFからのバックパスの処理
1992年から、DFからの意図的なバックパスをGKは手で処理できない、というバックパスルールが設定されました。その時以来、GKは足でのボールを扱う能力も求められることになったのです。バックパスを上手に処理できれば問題ないのですが、一歩間違うと失点の可能性も。そんなバックパスに注目してみるのも面白いですよ。

GKは、基本的にはシュートやPKを防ぐというのが主な仕事なのですが、意外な仕事が沢山あって面白いものです。上で挙げた点に注目しつつサッカー観戦を楽しみましょう!

【DF】ボールを奪取し失点を防ぐディフェンダーを観察しよう

サッカーのポジションにおいてあまり目立たず地味にプレーするのがDF(ディフェンダー)と言えるでしょう。DFが目立ってしまうようであれば、それは相手の攻撃を許しすぎてしまっているという意味でもあり、基本的にDFは目立たないくらいがちょうど良いのかもしれません。

しかし、「点が取れないのはDFの責任、失点が多いのはFWの責任」という決まり文句があるように、DFの責任は想像以上に重く、FWがシュートを1本外しても非難対象にならないのに対し、オウンゴールでもしようものならDFは非難の的となってしまいます。そう考えると、サッカーにおいてDFの役割は非常に重要なのです。

DFの役割を分けるとすると、2つに分類できます。一つはセンターバック、もう一つがサイドバック。文字通り、ディフェンスラインの中央にいるのがセンターバックで、左か右にいるのがサイドバックとなります。ここでおすすめなのが、サイドバックに注目してサッカー観戦すること。観戦の興奮度が上がること間違いありません。

ちなみに、サイドバックと言うのは正式な英語ではなく和製英語。正式には、レフトバック(左)、ライトバック(右)と言うのを覚えておきましょう。サイドバックの主な仕事はディフェンスだけではありません。近代サッカーにおいては、攻撃への参加がかなり重視されています。

攻撃時にディフェンスラインから駆け上がり、センタリングを上げる、又な中に切り込んでシュートを放つ。そんな攻撃能力を兼ね備えたサイドバックが必要とされているのですが、優秀なサイドバックがあふれているわけではなく、世界中で有能なサイドバック争奪戦が行なわれています。

世界最高のサイドバックは誰かという討論がよく聞かれますが、私でしたらサッカー人生をACミラン(イタリア)に捧げた「マルディーニ」選手(既に引退)を挙げますね。イタリア代表でも長期間左サイドバックとしてプレーしただけでなく、素晴らしいキャプテンシーを発揮した世界屈指のサイドバックでした。

センターバックとして有名だった、元イタリア代表のバレージ選手と同時期にイタリアのカテナチオを作り上げたマルディーニ。同じような有能なサイドバックに目をとめてサッカー観戦してみて下さい。熱い気持ちと共にディフェンスし、気を見てはサイドを駆け上がり攻撃に参加する姿を見るだけで感動するはずです。

【MF】中盤で試合を掌握するミッドフィルダーが面白い!

点を取ることだけにスポットを絞るなら、FWに注目していたいところですが、サッカーはFWだけじゃないんです。試合を実質的にコントロールしているのは、何と言ってもMF(ミッドフィルダー)。MFに注目すると、ゴールシーンだけでは味わえないサッカーの醍醐味を味わえますよ!

MFで是非知っておきたいのが、「ボランチ」と「レジスタ」の二つの役割。ボランチは、守備的役割を担うMFなのですが、日本語では‘中盤の底’とも言われるボランチは、DFラインの前で相手の攻撃を食い止め、パスの出所を殺し、前線へ有効なパスを送る。これが主な仕事となっています。あまり目立たない仕事で、黒子役に徹しているわけですが、注目していると渋い仕事をこなしているんですよ。

スペースがあると相手に自由自在に試合を運ばれますから、ポジショニングを上手に取りスペースを消すという何とも渋い動きを見ると、サッカーを知っている人はしびれますよね。後は、決定的なパスやシュートを打たれないように、相手を潰すボランチの動きは、サッカーにおいて欠かせない動きです。その役割を献身的にこなすボランチを見ているだけで、なかなか楽しいものです。

後は、ここぞというところに後方から決定的なパスを送るボランチは鳥肌ものですよ。DFラインのちょっと前方からの刺すようなパス。それを受けたフォワードがシュートを放つ。この一連の流れは観戦者の興奮を誘います。ボランチの動きから目を離せません!

もう一つ注目したいのが、レジスタ。演出家という意味があるレジスタは、試合を演出していく存在と言えます。どちらかというと中盤の底から試合をコントロールし、攻撃に積極的に関わるのがレジスタ。ボランチと同じポジションを取るのですが、ボランチとは役割が違うんです。ボランチは守備的ですが、レジスタは攻撃的役割を担っています。チームの司令塔ともなるレジスタは、ゴールへの決定的な仕事をこなしていくのが特長となっていますよ。

広い視野を持っていることが最低条件で、その視野を活かした長短のパスにより相手ディフェンスを崩していきます。時にはしっかりボールをキープし、プレッシャーを交わしつつ正確なパスを見方にさばいていく。レジスタは正にチームの司令塔であり、試合をコントロールしているのです。レジスタからいつ、どんなパスが出てくるのか。そこに注目しながら観戦すると楽しいものですよ!

【FW】点を取るのが仕事のフォワードにスポットを当てる!

サッカーの試合がドローに終わると、観戦後にフラストレーションがたまるのは確か。それはそのはず、サッカーの醍醐味は点を取ることにありますからね。ゴールの役割を主に担っているのは、もちろんFW。そのFWにスポットを当てて試合観戦すると、興奮が冷めやらず夜も眠れない!?

FWの人数はチームによって違いますが、選択肢は1人、2人、3人、4人のいずれか。現代サッカーにおいては、0人という選択肢があるのも確かですが、チームのバランスを考えると4人以上になることはまずありません。

FWの人数よりも、FWの動きに是非注目して欲しいのですが、FWが点を取る前の動きを見るととても面白いんですよ。FWはただただ突っ立っているだけではゴールを割れないし、パスすらもらえないですから。パスをもらうためにどんな動きをしたか、そこに注目してみて下さい。

興味深い一つの動きが、「ウェーブ」の動き。波を打つような動きをすることから「ウェーブ」と言われていますが、この動きには少なくとも二つの利点があります。一つは、DFのマークを外すことができるという点。DFの背後に消えていくような動きをするので、DFはFWを一瞬見失ってしまうんですよ。そこでフリーでパスを受けたFWは、比較的容易にシュートを打てるというわけなのです。

もう一つが、オフサイドになりにくいという利点。一旦ディフェンスラインから下がりそれからラインの裏を取る動きとなるので、パスをするプレーヤーと受け手のFWの息が合うとシュートまで持っていきやすくなるというわけですね。このウェーブの動きに注目するだけで、観戦の見どころが増すのは間違いありません。

後は、単純に好きなFWの選手に注目するだけでも、サッカー観戦は楽しいですよ。その選手がゴールを取れば、それだけで盛り上がれる。サッカーの醍醐味の一つですね。サッカーの花形であるFWに注目して、サッカー観戦を楽しみましょう!

FW0人?サッカー観戦に欠かせないフォーメーションへの理解度

サッカーの試合において、一チーム11人が試合に出場し、それぞれがFW(フォワード)、MF(ミッドフィルダー)、DF(ディフェンダー)、GK(ゴールキーパー)の役割をこなしゴールを狙うことになりますが、FWが1人のチームもあれば、2人、3人のチームもあります。それは、すべて監督が決めるフォーメーションによって変わってきます。このフォーメーションを理解することが、サッカー観戦のキーポイントとなるのです。

相手のゴールを割るのがサッカーの主な目的ですが、点を取る役割を担うFWを増やせばいいのかと言うと、そうでもありません。あくまでも全体のバランスが肝心で、どのようにFW、MF、DFのバランスをとるか。これが監督の腕の見せ所と言えますね。過去と現在において、よく採用されているフォーメーションをいくつかご紹介しましょう。

まずは、「4-4-2」。4-4-2の意味は、左からDF、MF、FWの人数を表しています。この4-4-2がオーソドックスなフォーメーションとなっていますが、4-4-2の中でも幾つかの種類があります。MFをダイヤモンド型にする「4-1-2-1-2」や、ボックス型と言われる「4-2-2-2」。また、フラット型やトリプルボランチ型の4-4-2システムもあります。MFの構成がカギを握っているわけですね。

1980年代後半に流行した「3-5-2」は、よくドイツが採用していましたが、DFが3人ということもあり裏を取られやすいのが欠点。現代サッカーで採用している監督はあまりいないのが現状です。

そして、サッカーサポーターとサッカーファンの度肝を抜いたフォーメーションが、「4-6-0」。そう、FWが0人という画期的なフォーメーションが誕生し、世界を圧巻したのは記憶に新しいでしょう。このフォーメーションを生み出したのは、「ルチアーノ・スパレッティ」監督。その後、スペイン代表もそのフォーメーションを採用し、世界のトップの座に就いたのはそんな昔のことではありません。

フォーメーションの種類はとにかくたくさんあるわけですが、場合によっては相手に合わせてフォーメーションを変える、又は調節することがあります。しかし、基本的には、一チームに基本的スタイルとなる一つのフォーメーションが採用され、チームの色と特色を出していくことになります。フォーメーション次第でチームの色が変わり、所属する選手の個性が生かされるかどうかも関係してきます。

サッカー観戦する前に、チームがどのフォーメーションを採用しているのか確認してみて下さい。それによって試合の見所が変わってきますし、自分が監督になったつもりで観戦できますので、より楽しいものになりますよ。

【日本代表】軌跡をたどることでサッカー観戦の魅力100倍!

日本代表の試合を観戦してからJリーグの試合を観戦すると、物足りなく感じるのは私だけでないはず。それだけ一国の代表と代表のマッチゲームはレベルが高く、見所満載なのは確かです。その中でも手と汗を握りながら観戦する試合になるのは、ワールドカップ予選でしょう。過去において日本代表はどんな軌跡をたどってきたのでしょうか?日本代表の過去の熱い戦いを知ると、サッカー観戦の魅力が100倍になりますよ!

日本代表がワールドカップに初出場したのは、1998年フランスWカップですが、それまでは苦難の連続でした。1986年にはメキシコWカップが開催されましたが、それまでは一次予選通過すらできなかった日本代表。当時は、天才と言われていた木村和司氏が日本を率いていましたが、それでもアジアの壁が大きく立ちはだかっていたというわけですね。

日本代表の軌跡が変わりだしたのは1994年アメリカ大会アジア予選。アメリカ大会予選と聞いてもピンとこないかもしれませんが、「ドーハの悲劇」なら聞いたことがあるかもしれませんね。Jリーグが始まり、日本全体のサッカー熱が急激に高まった時のWカップ予選でしたから、より多くの方がリアルタイムで試合観戦をしたことでしょう。ご存知の通り、最終戦のロスタイムで失点、あと一歩、いや、あと半歩でWカップ出場というところで、その夢が断たれた瞬間でした。

しかし、4年後のフランスWカップ予選で‘ジョホールバルの奇跡’が起き、日本代表の歴史に大きな里程標が生まれたのです。延長戦で岡野が劇的なゴールを演出、日本は悲願のWカップ出場を遂げることができました。このように、日本代表がWカップ出場するのには何十年とかかり、酸いも甘いも乗り越えて今の日本代表があるというわけです。

日本は確実に成長を遂げています。以前は、如何にWカップに出場できるかどうかが焦点だったものの、今はWカップでどれだけ勝ち進むことができるかが最大の焦点となっているのですから、Wカップでの惨敗や失敗を無下に非難するのもどうかと思います。

日本代表の軌跡を鑑みた上で、今の日本の長所は何か、日本のウィークポイントは何か、何を改善すべきか。こうした点を考えながら今後の日本代表の試合を観戦してみて下さい。自ずと日本代表のこれから歩むべき道が見えてくることでしょう。試合観戦がより興味深く魅力的なものになること間違いありません。

【監督】チームの統率者を知ることにサッカー観戦の醍醐味が!

サッカーチームの監督って誰でも良いわけではないんですよ。監督次第でチームが激変するんです、サッカーって。マイナーチームが強くなり、タレント勢揃いのチームがあっさり負ける。これはすべて監督にかかっていると言っても過言ではありません。そんな監督に目を向けると、サッカー観戦がより楽しくなりますよ。

五本の指に入ると言われる、世界トップクラスの監督を例に挙げてみましょう。「フース・ヒディンク」、オランダ人の監督ですが、忘れもしない2006年ドイツワールドカップ、日本代表の初戦はヒディンク監督率いるオーストラリアでした。

1点を先制し「これは勝てる!」と思ったのもつかの間、ジーコ・ジャパンは立て続けに3失点。魔の初戦となってしまったのです。オーストラリアが逆転に成功したのは、ヒディンク監督の采配によるもの。選手交代で入った選手が逆転を演出したのですからね。日本人にとっては忘れたくても忘れられない試合となってしまいましたが、それはすべてヒディンク監督が演出を行ない、監督としての経験値がほぼゼロのジーコがもたらした最悪の結果だったと認めざるを得ません。

この一例から分かるのは、1対3というスコアはあくまでも結果であり、その結果に至った過程に監督の采配が重要な位置を占めているということです。監督次第で試合が決まる、良い例(日本にとっては悪い例)なのではないでしょうか。

サッカー観戦する前に、両チームの監督をちょっとだけでもリサーチしてみると、目にする試合が少し違って見えてくるでしょう。上の「日本vsオーストラリア」で言えば、監督がどういう過程を踏んで監督業をしているのか知っているのと知らないのでは、試合の‘見え方’が違ってくるということです。

監督について何も知らないと、失点時に「おいおい、ディフェンスがもっと早く体を寄せないからこんなことになるんだよ!」と選手を非難するかもしれません。しかし、監督がジーコで経験値がない新米監督だと分かっていれば、「逆転される前に対策を立てられなかった監督の采配ミスだな」と、原因がはっきり分かるのです。

監督についてリサーチしてみて下さい。サッカー観戦がより面白くなりますよ!

各国リーグを知れば見方が変わる!サッカーの魅力がここに!

突然ですが、一つ質問です。世界にサッカーリーグはいくつあるかご存知ですか?答えは…実は私も分かりません、というか分からないほどあるんです!言い換えると、FIFAに加盟する国のほとんどが自国にサッカーリーグがありまして、FIFA加盟国の数が200を超えるわけですから、それくらいたくさんサッカーリーグがあるってわけですね。

それを踏まえて、各国サッカーリーグの概要を知っていると、サッカー観戦がより楽しいものになりますよ。確かに、イタリアのセリエAやドイツのブンデスリーガ、イングランドのプレミアリーグにはスーパースターが勢揃い、日本の選手も多数活躍していますので、それら世界有数のサッカーリーグを把握しておくことは最低限必要なことと言えるでしょう。

しかし、前述したように、サッカーリーグは世界各国にあるんです。マイナーな国のサッカーリーグに目をとめると、意外な発見があり、サッカー観戦がより楽しいものになりますよ!

例えば、過去と現在において、日本人選手がより多く所属している海外サッカーリーグはご存知ですか?ドイツ?ブラジル?うんうん、それら2カ国もかなりの日本人が所属していますけど、実はもっと身近な国にたくさんの日本人が所属しているんですよ。それは、「タイ」と「シンガポール」です。かなり意外かもしれませんが、数十人の日本人が所属しています。

もちろんサッカーリーグのレベルは日本のJリーグよりもかなり劣るもので、日本でなかなか活躍できない方がそちらに行くっていうのが、これまでの流れとなっていますけどね。でも、なかなかの経歴を持つ日本人選手でも、それら東南アジアのサッカーリーグでプレーしているわけですから、その選手やチームに注目するとかなり興味深いんです。

一人、例を挙げてみましょう。「金古聖司」選手というプレーヤーは聞いたことがありますか?彼の経歴ですが、サッカーの名門「東福岡高校」出身のDFで、DFなのに得点王になったことがあるツワモノ。ワールド級のDFとも評価されていた選手で、高校卒業後は鹿島アントラーズに入団しました。

当然活躍が期待されていたのですが、左ひざ十字靱帯断裂・左ひざ半月板損傷で全治1年という怪我に見舞われ、鹿島アントラーズ1年目を棒に振ってしまいました。その怪我が彼のサッカー人生を狂わせたのか、怪我から復帰した後もなかなか活躍できず、2009年にシンガポールに移籍。その後、インドネシア、シンガポール、タイと、東南アジアの各国リーグを転々としています。

怪我にめげることなく東南アジアで自分の居場所を探す金古選手。東南アジアに旅行した際に、スタジアムに足を運んで彼のプレーする姿を一目見てみるのは如何でしょうか?人間がすべてを捨てて生きる様から学べるものがあるでしょうし、「こんなところでプレーしている日本人がいるなんて…」と、何か感じるものがあるはずです。

世界のサッカーリーグには様々な人間ドラマがあるのです。あなたもサッカースタジアムで‘生放送されている’活きた人間ドラマを見て感動しませんか?

世界のサッカーを統制するFIFAを知らずしては楽しめない!

どんなスポーツが行なわれるにしても、ルール制定が必須であり、ルールを制定する組織団体の存在が欠かせません。まして、サッカーは今や世界最高の人気を誇るスポーツ。国が異なることでルールが違うならば、国際試合は開催できません。現代のサッカーを、世界のサッカーを統制している組織、それはFIFAです。FIFAを知らずして、サッカー観戦は楽しめません!

FIFAとは、「国際サッカー連盟」のことで、組織としては世界最大規模を誇ります。実際、FIFAに加盟している国数は200を超えていますが、平和維持の為に奔走する国連の加盟国数は193ヶ国。FIFAは、名実ともに世界最大の組織であり競技団体と言えるでしょう。因みに、FIFAの本部は永世中立国のスイス・チューリッヒにあります。

FIFAが主催する大会には、FIFAワールドカップ、FIFAコンフェデレーションズカップ、FIFA U-20ワールドカップなどがあります。こうして考えると、サッカーファンがいつも待ち遠しくしているサッカーの大会はすべてFIFAが組織・統制しているわけなんですね。サッカーとFIFAは切っても切れない、なくてはならない存在であると言えるでしょう。

ただし、組織すべては人間が作り出したものであり、完全なものはありません。人の欲望や野望が絡んでくるのも間違いありません。それを痛く感じたのが、日韓共催の2002ワールドカップ。日本も韓国も独立して開催を希望していたのにも関わらず、裏で何らかの働きがあったと言われています。次回の欧州選手権も共催としたいために、FIFAは日本と韓国を利用し予行練習としたという説もあります。

それが本当かどうかは私たちにはわかりません。FIFAの会長を含めた重役さん方しか知らない、闇に包まれた策略なのかどうか…。少なくとも、私たちサッカーファンが目にするサッカーとその試合を統制しているのはFIFAであるという事実。これは揺るぎもない事実であるということです。その現実と向き合いながらサッカー観戦をすると、サッカーというスポーツを純粋に愛する気持ちと、試合の裏側でぶつかる人間たちの欲望が混ざり合い、葛藤が生まれることもあるでしょう。

FIFAを知ると、現代のサッカーをありのままの形で観戦することができるから、考え深いとも言えるし、素直に面白いとも言えるでしょうか。

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