突然ですが、一つ質問です。世界にサッカーリーグはいくつあるかご存知ですか?答えは…実は私も分かりません、というか分からないほどあるんです!言い換えると、FIFAに加盟する国のほとんどが自国にサッカーリーグがありまして、FIFA加盟国の数が200を超えるわけですから、それくらいたくさんサッカーリーグがあるってわけですね。

それを踏まえて、各国サッカーリーグの概要を知っていると、サッカー観戦がより楽しいものになりますよ。確かに、イタリアのセリエAやドイツのブンデスリーガ、イングランドのプレミアリーグにはスーパースターが勢揃い、日本の選手も多数活躍していますので、それら世界有数のサッカーリーグを把握しておくことは最低限必要なことと言えるでしょう。

しかし、前述したように、サッカーリーグは世界各国にあるんです。マイナーな国のサッカーリーグに目をとめると、意外な発見があり、サッカー観戦がより楽しいものになりますよ!

例えば、過去と現在において、日本人選手がより多く所属している海外サッカーリーグはご存知ですか?ドイツ?ブラジル?うんうん、それら2カ国もかなりの日本人が所属していますけど、実はもっと身近な国にたくさんの日本人が所属しているんですよ。それは、「タイ」と「シンガポール」です。かなり意外かもしれませんが、数十人の日本人が所属しています。

もちろんサッカーリーグのレベルは日本のJリーグよりもかなり劣るもので、日本でなかなか活躍できない方がそちらに行くっていうのが、これまでの流れとなっていますけどね。でも、なかなかの経歴を持つ日本人選手でも、それら東南アジアのサッカーリーグでプレーしているわけですから、その選手やチームに注目するとかなり興味深いんです。

一人、例を挙げてみましょう。「金古聖司」選手というプレーヤーは聞いたことがありますか?彼の経歴ですが、サッカーの名門「東福岡高校」出身のDFで、DFなのに得点王になったことがあるツワモノ。ワールド級のDFとも評価されていた選手で、高校卒業後は鹿島アントラーズに入団しました。

当然活躍が期待されていたのですが、左ひざ十字靱帯断裂・左ひざ半月板損傷で全治1年という怪我に見舞われ、鹿島アントラーズ1年目を棒に振ってしまいました。その怪我が彼のサッカー人生を狂わせたのか、怪我から復帰した後もなかなか活躍できず、2009年にシンガポールに移籍。その後、インドネシア、シンガポール、タイと、東南アジアの各国リーグを転々としています。

怪我にめげることなく東南アジアで自分の居場所を探す金古選手。東南アジアに旅行した際に、スタジアムに足を運んで彼のプレーする姿を一目見てみるのは如何でしょうか?人間がすべてを捨てて生きる様から学べるものがあるでしょうし、「こんなところでプレーしている日本人がいるなんて…」と、何か感じるものがあるはずです。

世界のサッカーリーグには様々な人間ドラマがあるのです。あなたもサッカースタジアムで‘生放送されている’活きた人間ドラマを見て感動しませんか?