サッカーの試合において、一チーム11人が試合に出場し、それぞれがFW(フォワード)、MF(ミッドフィルダー)、DF(ディフェンダー)、GK(ゴールキーパー)の役割をこなしゴールを狙うことになりますが、FWが1人のチームもあれば、2人、3人のチームもあります。それは、すべて監督が決めるフォーメーションによって変わってきます。このフォーメーションを理解することが、サッカー観戦のキーポイントとなるのです。

相手のゴールを割るのがサッカーの主な目的ですが、点を取る役割を担うFWを増やせばいいのかと言うと、そうでもありません。あくまでも全体のバランスが肝心で、どのようにFW、MF、DFのバランスをとるか。これが監督の腕の見せ所と言えますね。過去と現在において、よく採用されているフォーメーションをいくつかご紹介しましょう。

まずは、「4-4-2」。4-4-2の意味は、左からDF、MF、FWの人数を表しています。この4-4-2がオーソドックスなフォーメーションとなっていますが、4-4-2の中でも幾つかの種類があります。MFをダイヤモンド型にする「4-1-2-1-2」や、ボックス型と言われる「4-2-2-2」。また、フラット型やトリプルボランチ型の4-4-2システムもあります。MFの構成がカギを握っているわけですね。

1980年代後半に流行した「3-5-2」は、よくドイツが採用していましたが、DFが3人ということもあり裏を取られやすいのが欠点。現代サッカーで採用している監督はあまりいないのが現状です。

そして、サッカーサポーターとサッカーファンの度肝を抜いたフォーメーションが、「4-6-0」。そう、FWが0人という画期的なフォーメーションが誕生し、世界を圧巻したのは記憶に新しいでしょう。このフォーメーションを生み出したのは、「ルチアーノ・スパレッティ」監督。その後、スペイン代表もそのフォーメーションを採用し、世界のトップの座に就いたのはそんな昔のことではありません。

フォーメーションの種類はとにかくたくさんあるわけですが、場合によっては相手に合わせてフォーメーションを変える、又は調節することがあります。しかし、基本的には、一チームに基本的スタイルとなる一つのフォーメーションが採用され、チームの色と特色を出していくことになります。フォーメーション次第でチームの色が変わり、所属する選手の個性が生かされるかどうかも関係してきます。

サッカー観戦する前に、チームがどのフォーメーションを採用しているのか確認してみて下さい。それによって試合の見所が変わってきますし、自分が監督になったつもりで観戦できますので、より楽しいものになりますよ。