どんなスポーツが行なわれるにしても、ルール制定が必須であり、ルールを制定する組織団体の存在が欠かせません。まして、サッカーは今や世界最高の人気を誇るスポーツ。国が異なることでルールが違うならば、国際試合は開催できません。現代のサッカーを、世界のサッカーを統制している組織、それはFIFAです。FIFAを知らずして、サッカー観戦は楽しめません!

FIFAとは、「国際サッカー連盟」のことで、組織としては世界最大規模を誇ります。実際、FIFAに加盟している国数は200を超えていますが、平和維持の為に奔走する国連の加盟国数は193ヶ国。FIFAは、名実ともに世界最大の組織であり競技団体と言えるでしょう。因みに、FIFAの本部は永世中立国のスイス・チューリッヒにあります。

FIFAが主催する大会には、FIFAワールドカップ、FIFAコンフェデレーションズカップ、FIFA U-20ワールドカップなどがあります。こうして考えると、サッカーファンがいつも待ち遠しくしているサッカーの大会はすべてFIFAが組織・統制しているわけなんですね。サッカーとFIFAは切っても切れない、なくてはならない存在であると言えるでしょう。

ただし、組織すべては人間が作り出したものであり、完全なものはありません。人の欲望や野望が絡んでくるのも間違いありません。それを痛く感じたのが、日韓共催の2002ワールドカップ。日本も韓国も独立して開催を希望していたのにも関わらず、裏で何らかの働きがあったと言われています。次回の欧州選手権も共催としたいために、FIFAは日本と韓国を利用し予行練習としたという説もあります。

それが本当かどうかは私たちにはわかりません。FIFAの会長を含めた重役さん方しか知らない、闇に包まれた策略なのかどうか…。少なくとも、私たちサッカーファンが目にするサッカーとその試合を統制しているのはFIFAであるという事実。これは揺るぎもない事実であるということです。その現実と向き合いながらサッカー観戦をすると、サッカーというスポーツを純粋に愛する気持ちと、試合の裏側でぶつかる人間たちの欲望が混ざり合い、葛藤が生まれることもあるでしょう。

FIFAを知ると、現代のサッカーをありのままの形で観戦することができるから、考え深いとも言えるし、素直に面白いとも言えるでしょうか。