サッカーチームの監督って誰でも良いわけではないんですよ。監督次第でチームが激変するんです、サッカーって。マイナーチームが強くなり、タレント勢揃いのチームがあっさり負ける。これはすべて監督にかかっていると言っても過言ではありません。そんな監督に目を向けると、サッカー観戦がより楽しくなりますよ。

五本の指に入ると言われる、世界トップクラスの監督を例に挙げてみましょう。「フース・ヒディンク」、オランダ人の監督ですが、忘れもしない2006年ドイツワールドカップ、日本代表の初戦はヒディンク監督率いるオーストラリアでした。

1点を先制し「これは勝てる!」と思ったのもつかの間、ジーコ・ジャパンは立て続けに3失点。魔の初戦となってしまったのです。オーストラリアが逆転に成功したのは、ヒディンク監督の采配によるもの。選手交代で入った選手が逆転を演出したのですからね。日本人にとっては忘れたくても忘れられない試合となってしまいましたが、それはすべてヒディンク監督が演出を行ない、監督としての経験値がほぼゼロのジーコがもたらした最悪の結果だったと認めざるを得ません。

この一例から分かるのは、1対3というスコアはあくまでも結果であり、その結果に至った過程に監督の采配が重要な位置を占めているということです。監督次第で試合が決まる、良い例(日本にとっては悪い例)なのではないでしょうか。

サッカー観戦する前に、両チームの監督をちょっとだけでもリサーチしてみると、目にする試合が少し違って見えてくるでしょう。上の「日本vsオーストラリア」で言えば、監督がどういう過程を踏んで監督業をしているのか知っているのと知らないのでは、試合の‘見え方’が違ってくるということです。

監督について何も知らないと、失点時に「おいおい、ディフェンスがもっと早く体を寄せないからこんなことになるんだよ!」と選手を非難するかもしれません。しかし、監督がジーコで経験値がない新米監督だと分かっていれば、「逆転される前に対策を立てられなかった監督の采配ミスだな」と、原因がはっきり分かるのです。

監督についてリサーチしてみて下さい。サッカー観戦がより面白くなりますよ!