サッカーのポジションにおいてあまり目立たず地味にプレーするのがDF(ディフェンダー)と言えるでしょう。DFが目立ってしまうようであれば、それは相手の攻撃を許しすぎてしまっているという意味でもあり、基本的にDFは目立たないくらいがちょうど良いのかもしれません。

しかし、「点が取れないのはDFの責任、失点が多いのはFWの責任」という決まり文句があるように、DFの責任は想像以上に重く、FWがシュートを1本外しても非難対象にならないのに対し、オウンゴールでもしようものならDFは非難の的となってしまいます。そう考えると、サッカーにおいてDFの役割は非常に重要なのです。

DFの役割を分けるとすると、2つに分類できます。一つはセンターバック、もう一つがサイドバック。文字通り、ディフェンスラインの中央にいるのがセンターバックで、左か右にいるのがサイドバックとなります。ここでおすすめなのが、サイドバックに注目してサッカー観戦すること。観戦の興奮度が上がること間違いありません。

ちなみに、サイドバックと言うのは正式な英語ではなく和製英語。正式には、レフトバック(左)、ライトバック(右)と言うのを覚えておきましょう。サイドバックの主な仕事はディフェンスだけではありません。近代サッカーにおいては、攻撃への参加がかなり重視されています。

攻撃時にディフェンスラインから駆け上がり、センタリングを上げる、又な中に切り込んでシュートを放つ。そんな攻撃能力を兼ね備えたサイドバックが必要とされているのですが、優秀なサイドバックがあふれているわけではなく、世界中で有能なサイドバック争奪戦が行なわれています。

世界最高のサイドバックは誰かという討論がよく聞かれますが、私でしたらサッカー人生をACミラン(イタリア)に捧げた「マルディーニ」選手(既に引退)を挙げますね。イタリア代表でも長期間左サイドバックとしてプレーしただけでなく、素晴らしいキャプテンシーを発揮した世界屈指のサイドバックでした。

センターバックとして有名だった、元イタリア代表のバレージ選手と同時期にイタリアのカテナチオを作り上げたマルディーニ。同じような有能なサイドバックに目をとめてサッカー観戦してみて下さい。熱い気持ちと共にディフェンスし、気を見てはサイドを駆け上がり攻撃に参加する姿を見るだけで感動するはずです。